やっとたどり着いたヨーロピアンリーフミックス GreenGroove 中島光博_01

やっとたどり着いたヨーロピアンリーフミックス GreenGroove 中島光博

  • 和泉市
  • リーフミックス

更新日: 2023年04月11日

GreenGroove(グリーングルーヴ)は、ヨーロピアンリーフミックスを主力とする多彩な葉物野菜を栽培する、大阪府和泉市の水耕栽培農園です。多くの料理人を唸らせる、ワンランク上のリーフミックス。その栽培に至るまでのお話をお伺いして来ました。

「これは売れる」──偶然が生んだリーフミックス

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大阪府和泉市に拠点を置くGreenGrooveは、水耕栽培歴15年を超えるリーフ野菜の専門農園だ。代表の中島光博さんが手がける看板商品はヨーロピアンリーフミックス。色とりどりの葉野菜を合わせたこのミックスは、肥料・栽培管理を徹底して「最初に生えてきた葉だけを収穫する」ことで、肉厚で日持ちのする唯一無二の品質を実現している。

その評価はシェフの間で口コミで広がり、G20サミット大阪2019の指定食材にも採用されるまでになった。泉州のフレンチやイタリアンの名店でも使われており、産地を離れた皿の上でその個性は際立つ。

「マルシェで野菜を販売しているとき、切ってサラダにしてほしいという要望が多くて、農場にあった色目のよさそうな野菜を適当にちぎってお皿に盛ってみたら、自分でも思ってなかったぐらい良いものになって、これは売れるなって思いはじめたのがきっかけです。」

メーカーマンから農家へ──異色の転身

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広島出身、神戸の大学を卒業後、電気機器メーカーの制作部でテクニカルライター(商品説明書の制作担当)として13年間キャリアを積んだ中島さん。農業とは縁遠い世界にいたが、20代後半のある日、大学時代の友人から「農業で起業しないか」と誘われた。

「当時働いていた会社は、業績も人間関係も申し分なかった。ただ、そのぬるま湯にずっといていいのかという気持ちも正直ありました。ちょうど自分のキャリアを考えていた時期に、5、6年ぶりに友人から連絡が来た。それが農業を始めたきっかけです。」

農業の下地はゼロ。それでも独学で水耕栽培に挑み、15年かけて今の農園を築き上げた。

失敗の連続、そして「値段を自分でつけられる野菜」へ

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最初はリーフレタスの水耕栽培から始めたが、株間を詰めすぎて失敗。続けて青ネギに切り替えると良いものができたが、今度は市場相場の壁に跳ね返された。当時は見た目・産地・値段だけで価値が決まる時代。どれほどおいしいものを作っても、品質で差別化できなかった。

それでも諦めず、レストランに直接営業をかけ続ける中で気づいた。「自分たちの言い値が通る商品」として行き着いたのが、当時ほとんど生産者がいなかったハーブだった。価格面はある程度自由に設定できるようになったが、今度は販売量が伸びない。試行錯誤の末、複数の野菜を仕入れて「関西の野菜」として束ねて販売する移動販売を始め、次第に商品の幅を広げていった。

東京のマルシェが変えた、野菜の可能性

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大阪での移動販売が思うように伸びない中、東京の青山ファーマーズマーケットの話を耳にした。試しに車に野菜を積んで出向くと、大阪の2〜3倍の売上を記録。それから毎週末、夜中の1時に出発して翌朝8時に到着するという強行軍を続けた。

「東京のフレンチの有名店で、業界では知らない人がいないくらい有名なシェフが毎週買いに来てくれたりもしました。徐々にうちの商品が評価され始めた頃、やはり大阪で農業をしっかり突き詰めたいと思い、独立して腰を据える事に決めました。」

現在は大阪・淀屋橋odonaでのマルシェに定期出店するほか、泉州の人気レストランでも採用されている。リーフミックスの品質は「戦略というより、シェフのオーダーに合わせたものを作り続けた結果」だと中島さんは話す。

次世代農業へ──都市近郊からの挑戦

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「商品自体はまだまだレベルアップしたい」と語る中島さんが見据えるのは、スマート農業やIT化を取り入れた次世代の都市近郊農業だ。スタートアップ企業2社と「都市型の有機農業DX」コンソーシアムを設立するなど、農業の可能性を技術面からも広げようとしている。

独学で始め、失敗を糧に積み重ねてきた15年が、今やシェフたちが信頼を置く農園をつくった。ヨーロピアンリーフミックスの一皿には、その長い道のりが詰まっている。

農園情報

GreenGroove(グリーングルーヴ)

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