更新日: 2023年06月22日
泉州水なす専用のぬか漬けキットなど、独自の商品開発にも取り組まれている泉州水なす農家の草竹農園で、お話をお伺いしてきました。
草竹農園が営まれる阪南市は、かつて紡績で栄えた町だ。曾祖父の代まで紡績業を営んでいた草竹家だが、その産業が斜陽を迎えるなか、父の代に水なす栽培へと転じた。
「父は水なすを作るのが上手で、土をずっと作っていましたね」と草竹さんは語る。その父が丹精込めて育て上げた畑と技術が、今の農園の礎になっている。草竹さん自身もさまざまな仕事を経て農業の世界に落ち着いたが、根底にあるのはシンプルな動機だ。
「元々なすが好きなんですよ。頑張って良いなすを作れば、それがしっかりお客さんの反応として見えるので、とてもやりがいがあります。」
水なすの産地として知られるのは新潟・泉州・和歌山。なかでも泉州産は「絹なす」と呼ばれる品種で、水分量が多く皮が薄いのが特徴だ。その分、ちょっとしたことで皮が傷んでしまう。草竹農園では井戸水を使って丁寧に栽培し、取り扱いには細心の注意を払っている。
「ちょっとした事で皮が傷んでしまうので、取り扱いにはとても気を遣います」。繊細だからこそ、産地でしか味わえないみずみずしさがある。
草竹農園の水なすをお客さんが家で漬けても「同じ味にならない」という声があった。その秘密は、母のぬか床と父が作った水なすの見事な組み合わせにある。この味を届けたいという思いから生まれたのが、泉州水なす専用のぬか漬けキット『TUKERU×TUKERU』、そしてさらに発展させた『ヌカマルシェ』だ。
挑戦は止まらない。大阪府立環境農林水産研究所とコラボして、茄子の色を移した紫色のヒマラヤ岩塩を開発したこともある。「色を安定させるのがとても難しかったが、できた塩は角がとれてとてもマイルドでしたね」。常に新しい価値を生み出し続ける姿勢が、草竹農園のもう一つの顔だ。
水なすといえばぬか漬けが定番だが、草竹さんがとくに勧めるのが「古漬け(ふるづけ)」と呼ばれる食べ方。ぬか漬けをさらに1週間〜10日ほど置いて、じっくり熟成させたものだ。
KUSATAKE FARM'S RECIPE
水なすの古漬け、生姜醤油がけ
1ぬか漬けにした水なすを1〜10日ほど置き、古漬けにする
2ヘタを落として細かくいちょう切りにする
3刻んだ水なすをしっかり絞って水分を切る
4生姜を擦り、醤油をかけていただく
「ぬか漬け以外のオススメとなると、やっぱり古漬けになっちゃうんですが(笑)。熟成した旨みと生姜の香りが絶妙で、ぜひ試してみてください。」——草竹茂樹
草竹農園の水なすは泉州から大阪北部へ。水なす農家の多い泉州から、あえて大阪北部(摂津・上新庄エリア)を中心に展開するスーパー「トップワールド」で販売している。また、「安心堂」のネットショップでも購入が可能。ふるさと納税の返礼品としても対応している。
草竹農園